AWS Startup Dayに行ってみたお話:基調講演編

こんにちは!
寒いなあと思っていたら、あっという間に春ですね。
花粉症を患っていない山川は、お花見に行きたくて行きたくて仕方ありませんが、周りがみなさん花粉症なので一緒に行ってくれる人がいません。ノット花粉症な方がいたらぜひ大横川に桜を眺めに行きましょう…。

さて、kintoneの専業SIerとしての認知度の高い弊社ですが、プラグインの認証基盤等、様々な場面でAWSのサービスを多数用い、お客様の課題解決を行っています。
そんなAWSが3月27日に開催した、グローバルに展開するスタートアップのためのイベント「AWS Startup Day」に参加してきました。その模様をお届けしたいと思います。
まずは基調講演からどうぞ!

ビジネスとテクノロジーのラーニングイベント「AWS Startup Day」

スタートアップと起業を検討されている方に向けたコンテンツを揃えたイベント「AWS Startup Day」。日本では2018年より開催、本年は昨年よりも倍の規模で開催いたしました。
会場は、東京は品川にある、Amazonファッションビジネスの基幹である「Amazon Fashion Stadio」。従業員も普段はなかなか入れない場所だそうです。


基調講演は、アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社 代表取締役社長長崎 忠雄の挨拶から始まり、4名の方がご講演されていました。
登壇者より聴講者のほうが高い位置に座っているという、ちょっと変わった会場の作りだったため、最後列に座っていた山川は登壇者の写真を撮ることができませんでした。
申し訳程度に用意しておりますが、どうか…ご容赦いただけると…。(ぱたり)

 

海外スタートアップにおけるトレンドから見る今後の動向 Amazon Web Services Inc. Global Startup Evangelist Mackenzie Kosut氏

まずはAWSのグローバルスタートアップエバンジェリストであるMackenzie Kosutより、海外スタートアップがどのようにAWSを選定・活用しているのか、その動向についてご講演いただきました。
AWSは、ユーザーコミュニティやAWS Loft Tokyo等、技術相談やスタートアップ支援に関するコンテンツを揃え、経営者や起業家が問題解決しやすくなるよう環境を整えています。

スタートアップのビジネス発展に欠かせないものとして、機械学習を挙げているAWS。
『データ収集を安価かつ容易にすること』『収集したデータを簡単に暗号化できること』『セキュリティが担保された形でデータ活用が可能なこと』、これらを内包した、企業の機械学習活用を支援するサービスとして、AWS Sagemakerを用意しています。

AWSは、2025年までに、750億のデバイスがつながる世界を見据えているとのこと。
収集可能なデータが増えることで、より高度なマシンラーニングの構築が可能な未来に向け、今後も必要なサービスを開発していくとのことでした!

 Button Inc.の創業から現在までのストーリー Button Inc. CTO and Co-founder Mike Wakerly氏


続いて、AWSを利用しアメリカでビジネスを展開している、Button Inc. CTO and Co-founder Mike Wakerly氏に「スタートアップ構築において、アイデアと同じくらい大切なもの」をテーマでのお話が繰り広げられました。

Buttonを率いてきた中で、Mike氏が強く感じるのは「チームバリューとチームカルチャーの醸成に早い段階から力を注いでいくこと」
カンパニーバリューは、危機的状況の企業を支えるライフジャケットのようなものと話すMike氏、スタートアップが様々な困難を乗り越えていくにあたり、カンパニーバリューこそが社員全員の価値観・指標となります。それをベースとして、具体的な行動指標を作っていくことで、大規模な障害や急なトラブルにも、自律的に対処し乗り越えていけるチームが構築されていくのだと、実体験を持ってお話いただきました。

スタートアップにおける危機的状況は、裏を返せば多くのものを得ることができるチャンス。発見、トリアージ、分析、ビルド、解決というプロセスひとつひとつに、カンパニーバリューとチームバリューを叩き込んでいくことで、チームメンバーの成長の機会を見出していきましょう、と会場の経営陣にエールを投げかけられていました。

株式会社VAAK 代表取締役 田中遼氏

基調講演には、国内スタートアップ企業もご登壇されていました。

万引き防止AI「VAAK EYE(バークアイ)」やレジなし決済サービス「VAAKPAY」を提供する、VAAK。CTO 経験者6名を抱えるテクノロジー企業である同社のサービスは、メディアに多数取り上げられており、大型の資金調達を進める等、国内において大きな期待を寄せられています。

万引き防止AIが容疑者逮捕に貢献、日本のスタートアップVAAKが開発

ビジネスによる社会課題の解決を目指されているVAAK。社会のトレンドを捉えながら、流行の技術シードが持つ事業ポテンシャル(事業の広げ度合い)を検証し、R&Dへの費用対効果を確認しながら、各分野への投資を行っています。

たとえば、万引被害は小売企業の売上の1%という大きなインパクトを持ちつつも、個々の店鋪で対策を行うと、その2倍以上の費用がかかってしまうため、多くの小売業が投資できず、やきもきとしていました。ミクロな形だと費用対効果が合わなくなってしまうところを、VAAKは行動解析AIを活用した防犯ソリューションをWebサービス化して提供し、ビジネスの範囲を広くスケールさせています。
こうして費用対効果が合う形で、個々の店舗の持っていた課題を解決する道筋を示しました。

VAAKは、このチャレンジングなサービスを展開する基盤として、AWSを活用されているそうです。
AIのサービス化として先陣を切っている同社ですが、それゆえに前例がなく、価格設定のロールモデルがありません。AWSを活用しながら、すばやくサービスを構築し、PDCAを回すことで、適正な価格模索を実現することができた、とお話しされていました。

 スタートアップを成長させるプロダクト開発 Sansan株式会社 執行役員 / CTO(Chief Technology Officer)藤倉成太

最後は、シェア82%、Eightユーザー数200万人という数字を持つ、成功した国内スタートアップ事例としてSanSan株式会社のCTO藤倉さんがご登壇されていました。

SanSanの強みは「プロダクトコンセプトの追求」だと話す藤倉さん。「出会いからイノベーションを動かす」という大きなミッションを掲げながら、目の前のユーザーが何に価値を感じてくれるのか、という足元の課題を解決するソリューションまで落とし込み、展開を続けています。

「出会いからイノベーションを動かす」という崇高なミッションに共感してくれる人は、多くはない。そこで、「いつでも誰もが企業の人脈にアクセスできること」「名刺を管理する」というあらゆる企業が悩ましいと感じている課題に行き着きます。
プロダクト開発は「名刺をサービスに取り込むことの手軽さ」を最優先に取り組み、スキャナーを契約企業に配布する等、ユーザーの使いやすさに妥協せず、着実にサービスを伸ばしていきました。

特に藤倉さんが厳しい判断に迫られたのは、スマホで名刺を撮るだけでクラウドにデータを保存できるWebアプリ「Eight」のリリース時です。
2012年のEightリリース時は、1文字のゆらぎも許されない名刺の情報特性に対し、OCR技術の精度が追いついていないという状況でした。そこでOCRから人力で再度入力・チェックを行うというプロセスの提案がなされます。
ソフトウェアの力で世界を変えたいと考えるCTOにとって、「人力に頼る」という策が正しいのか、エンジニアとしてたくさん迷ったという藤倉さん。
最終的にはプロダクト開発のコンセプトである「目の前のユーザーが何に価値を感じてくれるのか」を突き詰めた結果、上に挙げた案を採用しEightのリリースに至りました。

コンセプトが尖っているから理解されない、なんて姿勢はとらない。テクノロジーが追いついていないのであれば、他の手段をエンジニアは選択するべき」大きいビジョンと足元の課題、どちらも持っていくことが重要である、という言葉で湿られました。

いかがでしたでしょうか?
次回は、聴講したセッションのレポートの予定です。こうご期待くださいませ!

 

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