こんにちは!ジョイゾーでプラグイン開発エンジニアをしているナカです。
2026年2月のアップデートで、kintone/js-sdkのプラグイン/カスタマイズ開発向けコマンドラインツール4つがcli-kintoneに統合されました。
4つのコマンドラインツールは、2026年8月に終了するそうなので、これまでの感謝を込めて、それぞれのツールの特長と、cli-kintoneへの移行のポイントをご紹介します。
なお、移行の詳細については公式移行ガイド「js-sdkからの移行」を参照ください。
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コマンドラインツールについて
そもそも、コマンドラインツールとは何なのでしょうか。
コマンドラインツールとは、画面上のボタンやアイコンをクリックする代わりに、文字で操作するソフトウェアのことです。
黒い画面に英語を打ち込むのは、なんとなく「エンジニア上級者が使うもの」という印象はありませんか。
私も使うようになったら、なんだか自分がエンジニアとしてレベルアップしたような気持ちになりました。
少しハードルが高く感じる人も多いと思いますが、実際は「日々の作業を効率化したい人」「自動化したい人」「同じ作業を何度も繰り返している人」にとって、コマンドラインは強力な見方になります。
kintoneのカスタマイズをこれから学ぼうとしている人も、ぜひ使ってみてください!
cli-kintoneに統合されるコマンドラインツール
2026年2月にcli-kintoneに統合されたツールは以下の4つです。
| ツール | 役割 | 初回リリース日 |
|---|---|---|
| plugin-packer | プラグインをzipファイルにパッケージ化 | 2017年6月20日 |
| create-plugin | プラグインテンプレートの作成 | 2017年12月14日 |
| plugin-uploader | プラグインをkintoneにアップロード | 2018年5月21日 |
| customize-uploader | アプリカスタマイズをkintoneにアップロード/ダウンロード | 2019年4月19日 |
ちなみにcli-kintoneは2014年6月19日に初回リリースされています。
当時は「APIを使ってデータの移行をしたい」というニーズに答えるための「レコード操作」が主な目的のシンプルなものだったようです。
plugin-packer
4つのツールの中で、最も古くからあるplugin-packer。
実はnpm版が出る1年前から、ブラウザで動くWeb版が先に存在していました。
プラグイン用のファイル一式を、kintoneの仕様に沿ったzipファイルへ自動でまとめてくれるツールでした。
manifest.jsonをもとに正しい構成でパッケージ化してくれるだけでなく、プラグインに必要な暗号化キーも自動で生成・組み込みまで行ってくれるため、手作業で鍵を用意する必要がなく便利で、私も愛用していました。
移行前(plugin-packer)コマンド例
kintone-plugin-packer \ プラグイン用のカスタマイズファイルのディレクトリ \ --ppk 秘密鍵ファイル.ppk --out プラグインzipファイル名.zip
移行後(cli-kintone)コマンド例
cli-kintone plugin pack \ --private-key ./秘密鍵ファイル.ppk --input ./src/manifest.json --output ./プラグインzipファイル名.zip
移行にあたり、2点ポイントがあります。
【1】plugin-packerでは、秘密鍵(.ppk)の生成もまとめて行ってくれた(鍵がなければ自動で作ってくれた)のですが、cli-kintoneのplugin packは、既存の鍵を使ってパッケージするだけなので、鍵の自動生成は行いません。
秘密鍵の生成は別途plugin keygenコマンドを実行する必要があります。
cli-kintone plugin keygen --output 秘密鍵ファイル名.ppk
【2】plugin-packerでは、プラグイン用のカスタマイズファイルのディレクトリを指定して、その中に必ずmanifest.jsonという名前でファイルが存在する必要がありましたが、cli-kintoneのplugin packは、–inputオプションでファイルパスそのものを指定するため、開発環境(ローカル)でのファイル名はmanifest.jsonでなくても問題ありません。
開発時のファイル名が自由になったのは、開発者にとって嬉しいポイントです。
マニフェストファイル名がmanifest_development.jsonのコマンド例
cli-kintone plugin pack --input src/manifest_development.json
create-plugin
plugin-packerの半年後に誕生したのが、create-plugin。
プラグイン開発を始める際に、対話形式の質問に答えるだけで、
基本的なフォルダ構成や manifest.json、設定画面用のファイルなど、開発に必要なひな型一式を自動で生成してくれるツールでした。
構成ミスを気にせず、まずは中身の実装に集中できる環境を整えてくれる「プラグインのテンプレート作成ツール」と紹介されています。
移行前(create-plugin)コマンド例
npx @kintone/create-plugin プラグイン名
移行後(cli-kintone)コマンド例
cli-kintone plugin init --name プラグイン名
create-pluginでは、対話型メッセージはOSの言語設定によって日本語/英語で表示され、–langオプションで指定することもできましたが、cli-kintoneのplugin initでは2026年2月時点では英語のみです。
plugin-uploader
プラグインのzipファイルをkintone環境へ自動でアップロードできるようにするために誕生したのが、plugin-uploader です。
管理画面から手動でアップロードする代わりに、コマンド一つで反映できるようになり、開発と確認のサイクルを大きく短縮しました。
繰り返しの更新作業を自動化できるため、プラグイン開発の“最後の一手”を効率化してくれた存在でした。
移行前(plugin-uploader)コマンド例
kintone-plugin-uploader \ --base-url https://example.cybozu.com \ --username ログイン名 \ --password パスワード \ プラグインzipファイル名.zip
移行後(cli-kintone)コマンド例
cli-kintone plugin upload \ -- input ./プラグインzipファイル名.zip \ --base-url https://example.cybozu.com \ --username ログイン名 --password パスワード \
プラグインの構成ファイルを変更したら、自動的にアップロードしてくれる監視モードオプションもcli-kintoneのplugin uploadに引き続き搭載されています。
さらに、プラグインのID、バージョン、名前などの基本情報をプラグインzipファイルを指定しただけで表示してくれるコマンドも追加されました。
cli-kintone plugin info --input ./plugin.zip --format json
# {
# "id": "pgcfbflalhmhegedmocldhknhpmfmpji",
# "name": "kintone-plugin",
# "version": 1,
# "description": "kintone-plugin",
# "homepage": null
# }
customize-uploader
プラグイン開発向けツール群とは別に、アプリカスタマイズの運用を効率化するために登場したのが、customize-uploader です。
アプリのJavaScript/CSSカスタマイズを、CLIからアップロード・ダウンロードできるツールです。
対象アプリやファイルを設定しておけば、複数アプリへの反映や環境間の移行もコマンドでまとめて実行できます。
移行前(customize-uploader)コマンド例
kintone-customize-uploader \ --base-url https://sample.cybozu.com \ --username ログイン名 \ --password パスワード \ dest/customize-manifest.json
移行後(cli-kintone)コマンド例
cli-kintone customize apply dest/customize-manifest.json \ --base-url https://sample.cybozu.com \ --username ログイン名 \ --password パスワード
customize-uploaderにはあった監視モード(カスタマイズファイルをローカルで変更したら自動でアップロードしてくれるオプション)が2026年2月時点ではcli-kintoneのcustomize applyでは非対応になっています。将来的に対応されると、より使いやすくなりそうです。
kintone CLI ツール4人衆
kintone開発を支えてきた4つのツールを、それぞれの役割や歴史的背景に基づいてGeminiにキャラクター化してもらいました。
1.【長男】plugin-packer(パッカー兄さん)
性格:質実剛健・職人気質
- 外見: 頑丈な金庫番のような風貌。常に重厚な「印鑑(署名)」と「鍵」を持ち歩いている。
- 特徴: 4人の中で最も古く(2017年6月〜)、一番のベテラン。無口だが仕事は正確で、バラバラなファイルを一つにまとめ、ガッチリと封印(パッケージング)してくれる。
- 決め台詞: 「俺が判を押さねぇ限り、kintoneは通さねぇぜ。」
2.【次男】create-plugin(クリエイトくん)
性格:世話焼き・スマートな案内役
- 外見: 白衣を着た設計士。手には真っ白な「設計図(ボイラープレート)」を持っている。
- 特徴: 2017年末に登場。質問攻めにしてくるが、それは相手の理想の環境を作りたいから。ゼロからイチを作るのが得意で、彼に頼めば面倒な下準備は一瞬で終わる。
- 決め台詞: 「次はどんなプラグインを作る?準備はボクに任せて!」
3.【三男】plugin-uploader(アップローダー)
性格:俊足・デリバリー担当
- 外見: スポーツウェアを着た配達員。ドローンやバイクを乗り回している。
- 特徴: 2018年に合流。パッカー兄さんが固めた荷物を受け取り、光の速さでkintoneのシステム管理へ届ける。彼のおかげで、開発者はブラウザという「関所」を通らなくて済むようになった。
- 決め台詞: 「ビルド完了? OK、コンマ1秒でデプロイしてくるわ!」
4.【末っ子】customize-uploader(カスタマイズくん)
性格:柔軟・おしゃれな調整役
- 外見: 軽装で、手に色とりどりの「JS/CSSパレット」を持っている。
- 特徴: 2019年に最後に加わった。プラグインという重装備ではなく、アプリに直接魔法(カスタマイズ)をかけるのが得意。一番身軽で、アプリの見た目や動きをササッと整えてくれる。
- 決め台詞: 「プラグインにするまでもない小さな魔法なら、僕の出番だね。」

2026年、彼らはそれぞれの個性を保ったまま、巨大な合体ロボ 「cli-kintone(統合版)」 へと進化(フュージョン)しました。これまでは別々に4人を呼び出していましたが、これからは合体ロボに「plugin init」「plugin pack」「plugin upload」「customize apply」と命令するだけで、すべての仕事が完結するようになったのです。
おわりに
記事内に登場したキャラクターやエピソードは、AIによる独自の演出です。サイボウズ株式会社の公式情報とは一切関係ございませんが、複雑になりがちな開発ツールの変遷を親しみやすくお伝えするための試みとしてお楽しみいただければ幸いです。
ツールの統合により、kintoneの開発環境はより洗練されたものへと進化しました。新しい cli-kintone とともに、より効率的で創造的な開発ライフを共に歩んでいきましょう。
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*Webでの打ち合わせも可能です。