kintoneアプリのフィールド、どれを選ぶ?

みなさんこんにちは。
kintoneを愛するジョイゾーの小泊です。
今回はじめてのキントマニアで何を書こうか迷いました。

迷うと言えば。
kintoneアプリ作成時にどのフィールドにしようか、悩むことありませんか?
私はものすごく悩みます。むしろ迷っている時間が多いような気がします。

kintoneの良さは、手軽に業務アプリを作成できるところ。
フィールドを選択して配置するだけでササっと作成できます。
そして、たくさんの種類のフィールドがあらかじめ用意されています。

運用していくなかでフィールドを追加したり移動したり、柔軟に作り変えられるのもkintoneの良さです。

しかしご注意を。

kintoneヘルプに記載があるように、
作成済アプリのフィールドタイプを変更することはできません。

ここ、ドロップダウンにしておけばよかったー
このデータ、数値で持っておくべきだったー
後悔することも。

やむなくフィールドを追加して運用するも、
同じデータをもつ新旧のフィールドが混在すると使い勝手が悪くなります。 

※旧フィールドを残しておく工夫の例。

そこで今回は迷いがちなフィールド3例をご紹介します。

ラジオボタン vs ドロップダウン

あらかじめ用意した選択肢から1つだけを選ぶフィールドでおなじみです。では次のケースではどうでしょう?


Q.顧客の住所で都道府県を入力するとき、入力もれがないように必須項目にしたい

都道府県はすべての選択肢が47必要なので、ラジオボタンだと表示が長くなります。
登録したあとも項目数分の長さの枠がそのまま残ります。

※レコード作成時。
※レコード登録後。余白はそのまま残っている。

また、ラジオボタンは初期値が必須です。
たとえば東京都のお客様が多い企業で初期値を「東京都」にすれば入力が楽な反面、
レコード作成時に何も考えず登録してしまうと、全部「東京都」になってしまいます。

しっかり選択してもらいたい場合はドロップダウンがおすすめです。
※今回のケースでは、必須項目にし、初期値指定なしの設定で作成。

ラジオボタン
・必須項目
・初期値は必ずある
・選択肢が表示される
選択肢の一覧をみてから選びたい場合はラジオボタンがおすすめです。

ドロップダウン
・必須にすることができる
・初期値を設定することができる
・選択肢は閉じられている
選択肢が多い場合は画面がすっきりします。

ちなみに私はドロップダウンの方を好んで使います。
ラジオボタンのようにレコード編集画面で意図せずクリックして内容が変更になってしまう、といったリスク回避ができるので、慎重な人ほど使いがちかも。

選択項目としては、ルックアップを活用する方法も。

ドロップダウン vs 文字列(1行)

ドロップダウンと文字列(1行)は、レコード上で見ると似ていますが…。次の場合はどうでしょう?


Q.顧客の住所の都道府県を入力して、都道府県別の集計をしたい

文字列は自由に入力できる反面、『東京都・東京・トウキョウ』などと混在すると、絞り込みや集計をするときに問題になります。
同じものを表すのに別のものとされてしまうのは困りますね。
このような場合は、自由入力ではなく、あらかじめ選択肢を用意するドロップダウンの方がいいでしょう。

文字列(1行)
文字や数字の入力、計算までできる万能選手です。
使える計算式も豊富にあるので、用途の幅が広いです。

集計には文字列(1行)の計算式を使ったこのような方法もあります。

Q.過去2年間の都道府県別売上件数としてグラフを作成したい

文字列(1行)の計算式で文を作成します。
『2023年-東京都』
・日付:2023/10/10
・ドロップダウン:東京都
計算式にするとこのような感じです。
『DATE_FORMAT(日付, “YYYY年”, “Etc/GMT”)&”-“&都道府県ドロップダウン』

○○年の都道府県ごとにレコード数を集計

グラフの作成ができました!

1位 2023年-北海道
2位 2023年-東京都
3位 2022年-北海道

日付など複数フィールドを組み合わせて同様のグラフを作成できますが、文字列(1行)のフィールドを項目に使用することで、グラフの項目がスッキリです。

数値 vs 文字列(1行)

数値は数字だけ、文字列は数字も入れられる…。値が数字のときは?


Q.数字だけで構成された顧客IDを入力するとき

半角数字しか入力できない数値フィールドを使いたいところですが、数値フィールドに0から始まる数字は入れられません。
たとえば顧客IDが5桁のとき、ID番号「00001」は文字列(1行)フィールドでないと入力できません。

顧客IDの桁数をそろえるケースとは。
たとえば3つの数字『1、41、123』を文字列(1行)でソートすると
『1、123,41』というように数字の大小ではない並びになります。

顧客IDを0から始まる統一した桁数にすれば『00001、00041、00123』と割振られた順で表示できます。

他にも郵便番号・銀行コード・口座番号など、0からはじまるデータが存在しそうなものには文字列(1行)フィールドを使うのが無難です。

逆に数値フィールドを使うときは次の3つが考えられます。
・値を計算に使いたいとき
・集計したいとき
・数として扱うもの

いずれも数字としてデータを持っておきたいときですね。

まとめ

どのフィールドを使うべきか正解はありません。作成者や使用者の個性に合わせて選択をする中で、参考にしていただければ幸いです。

各フィールドの特性を生かして快適なアプリをつくりましょう。

弊社では初回開発無料の定額39万円でkintoneアプリを開発する定額型開発サービス「システム39」を提供しております。kintoneの導入やアプリ開発でお困りの方は、お気軽にご相談ください。

   kintoneのアプリ開発はこちら <相談無料>    

同じカテゴリーの記事