こんにちは!ジョイゾーのkintoneおばちゃんです。
2025年最後のkintoneアップデート情報をお伝えします。
今年のkintoneアップデートは数々のAI機能が提供され、そのたびに「こっちに来たか〜!?」と驚かされましたが、12月アップデートにもしっかり盛り込まれています。
今年最後のAI機能「アプリ設定レビューAI」は、アプリの設定内容を自動で点検・改善提案してくれる仕組みです。「アクセス権、このままで大丈夫かな?」「フィールド設定の抜け漏れが不安…」といった、運用で避けて通れない“属人化ポイント”をAIが客観的に診断してくれます。
「え?」と思われた方は、是非こちらの記事をご一読くださいませ!
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kintone 12月の主なアップデート
【アプリ設定レビューAI】
AIにkintoneアプリの設定をレビューしてもらっちゃいました!
【ファイル読み込み】
・既存のレコードを上書き(更新)するかどうかを明示的に指定する設定項目を追加されました。
・「読み込まれたファイル」画面で、読み込まれなかった行の再読み込みを行うボタンが利用可能になりました。
・ファイル読み込み時の設定を保存して再利用できるようになりました。
【利用状況】
スタンダードコースでも利用状況ダッシュボードの提供が開始されました。
【ワイドコース限定】
性能ダッシュボードでプッシュ通知の実行待ちの処理の状況を確認可能になりました。
▼利用状況ダッシュボード・ワイドコース限定機能・APIその他のアップデートの詳しい情報は公式サイトをご確認ください。
2025年12月版 主なアップデート
これまでのアップデート情報
【アプリ設定レビューAI】
AIにkintoneアプリの設定をレビューしてもらいました!
「アプリ設定レビューAI」は、kintoneに新しく搭載されたAI機能で、アプリの設定内容を自動で点検・改善提案してくれる仕組みです。
kintoneは設定項目が多いので、初めてアプリを作った時「どこをどうチェックしていいのかわからない」という事がありませんでしたか?
アプリ設定レビューAIは、単に設定を眺めてコメントするだけではなく、事前に登録したガイドラインに沿って、
・フォームレイアウト
・フィールド構成
・アクセス権
・通知設定
など、アプリ全体の設定を横断的にチェックして具体的な改善ヒントを示してくれます。
👉残念ながら「プロセス管理」は対象外のようです。
入力漏れ、権限ミス、運用ルールの属人化といった、kintone運用でありがちな課題の改善にも役立つ、いわばアプリの“健康診断”のような機能ですね。
👉【アプリ設定レビューAI】の機能を利用するにはアプリの管理権限以上の権限が必要です。つまりこの機能は、「アプリを実際に設計・管理する立場の人向けの機能」です。
(※アプリ作成者がそのアプリの管理者から外された場合は、【アプリ設定レビューAI】の機能が利用できませんのでご注意を!)
この機能を利用するためには・・・
▼①システム管理者は、kintone AI管理画面>kintone AIラボ>「アプリ設定レビューAI」にチェックを入れます。

▼②システム管理画面>「アプリ設定レビュー」画面にて、アプリ設定レビューAIに頼みたい事を登録します。

▼アプリ設定に関するルールや観点
アプリ設定に関して、アプリ作成者やアプリ管理者に守ってもらいたいルールや、より使いやすいアプリにするための観点など、社内のガイドラインを登録します。
例)私はこんなルールを設定してみました(ちょっと厳しめに)

▼AIレビューのトーンや形式
「アプリ設定レビューAI」がレビューを行う際の言葉遣いや形式を指定することができます。
例)そしてこんな風にお願いしてみました(一気に懇願口調に)

👉ガイドラインを登録できるのは、kintoneシステム管理者です。
👉「アプリ設定レビューAI」によるアプリ設定のレビューは、この「アプリ設定レビュー」画面に登録された内容を加味した上で実施されます。登録する内容を変更することで、レビューの仕方を調整することが可能です。
「アプリ設定レビュー」の登録内容を変更すると、レビュー結果の指摘のされ方がずいぶん変わります(いきなり上から目線で厳しくなったり…笑)
いろいろ試してみて、ご自身の組織にあった適切なルールやトーン形式に仕上げてみてください。
「アプリの設定」画面でAIによるレビューを受ける
▼さっそくアプリストアの「問い合わせ管理」アプリを診断していただきます。
※機能が有効なとき、アプリ設定画面上に「アプリ設定をレビュー」ボタンが表示され、クリックするとAIによるレビューが実施されます。

👉「アプリ設定をレビュー」ボタンは、アプリ管理以上の権限がない方には表示されません。
▼アプリ設定レビュー結果
(ボタンをクリックすると、(いきなり)結果画面が表示されます!)

▼ちょっと見やすくしてみますね。

こう見て行くと「アプリ設定レビューAI」は、次のようなシーンで特に効果を発揮するかなと思います。
・新しくアプリを作成した直後のセルフチェック/リリース前の最終チェック
・他部署からアプリを引き継いだときの設定確認
・業務改善プロジェクトで、既存アプリを見直すとき
・アプリ数が増えすぎて、人の目だけではレビューしきれないとき
まずはAIで設定全体をレビューし、気になる点だけを人の目で最終確認することで、レビューの工数を減らしつつ、設定品質を底上げすることが期待できますね。
ファイル読み込み
毎日のようにCSVを更新する現場にとって、「ファイル読み込み」はミスが起きやすい作業の代表格ですよね。
今回の改善では、
・上書き更新の明示化で誤操作を防止
・エラー行のみ再読み込みでやり直しのストレスが激減
・読み込み設定の保存で複数担当者でもミスが起きにくい
といった、「ファイル読み込み」作業であるあるの運用現場の声が、しっかり取り入れられているかと思います。
既存のレコードを上書き(更新)するかどうかを明示的に指定する設定項目を追加
▼こちらについては、10月のアップデート記事でご案内いたしました(リリースが延期になったそうです)
・既存のレコードを上書き(更新)するかどうかを明示的に指定する設定項目が追加されます
「読み込まれたファイル」画面で、読み込まれなかった行の再読み込みを行うボタンが利用可能に
▼こちらについても、10月のアップデート記事でご案内いたしました(こちらもリリースが延期になったそうです)
・【ファイル読み込み】ファイル読み込みをやり直す際に、前回の設定が引き継がれた状態で再開できるようになります
👉ただし、12月アップデートでは、ボタンの名前が変更になりました。
「アップロードをやり直す」が「再度ファイルから読み込む」に変わりました。

ファイル読み込み時の設定を保存して再利用できるようになりました
▼これは(地味だけど)うれしい機能ですね。
(上の確認作業をしていて、偶然見つけた時、二度見しました!)
ファイル再読み込みや連続してファイル読み込みをする時、設定作業をいちからやり直すたびに思わずため息が出ていました。その作業から解放されます。
「ファイルから読み込む」画面、最下段に表示されます。

まとめ
kintone 2025年12月アップデートでは、上記のアプリ設定をAIが客観的にチェックしてくれる「アプリ設定レビューAI」と、事故防止に主眼を置いて進化した「ファイル読み込み」に注目しました。「アプリ設定の安全性」と「データ更新の安心感」を大きく底上げした内容ですね。
「アプリ設定レビューAI」により、属人化しがちだった設定チェックが標準化され、誰が設定しても一定の品質を保てるようになります。
「ファイル読み込み」では、上書き更新の明示化やエラー行のみの再読み込みが可能になり、CSV更新時の“うっかり事故”を防止して、冗長な作業が激減すると思います。
どちらも「あの不安がなくなるだけで、あの手間がなくなるだけで、毎日のkintone運用がこんなにラクになるんだ」と実感できそうなアップデートでしたね。
さて、2025年もたくさんのアップデートを追いかけているうちにあっという間に終わろうとしています。新しい年の新しいアップデートにも期待したいものですね。
来年も【速報!kintoneおばちゃんのkintoneアップデート情報 】を
どうぞよろしくお願いいたします。
素敵なXmasを
そして良いお年をお迎えくださいませ。
