【kintoneおばちゃん深堀シリーズ】 
「kintone AIラボ」で何が起きる!?(第2弾)

こんにちは!ジョイゾーのkintoneおばちゃんです。
kintoneアップデートブログ記事を担当しています。
4月のアップデート「kintone AIラボ」はもうお試しになりましたか?
4月13日に公開しました↓の記事では実際の画面ショットをご紹介することができません でした。

▶速報!kintoneおばちゃんの【 2025年4月 kintoneアップデート情報 】 
「kintone AIラボ」で何が起きる!?


そこで、お約束通り(遅れてしまいましたが)、今回は画面ショットに加え、kintone AIラボ(検索AI、アプリ作成AI)を深堀りした結果をお伝えしたいと思います。

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kintone AIラボ 目次

AI機能を有効にする方法

検索AI
  検索AI(チャットボット)の作成
  さっそく検索AIに聞いてみた!
  検索AI まとめ

アプリ作成AI
    ちょっと感動したこと
   アプリ作成AI まとめ

AI機能を有効にする方法

4月のアップデート記事のおさらいです。

①歯車マーク>「kintone AI管理」(新しいメニュー!)から設定ページを開きます。


②「kintone AIを有効にする 」にチェックを入れます。
「検索AI」「アプリ作成AI」は個別に利用する/しないを設定します。
③「検索AI」では、検索対象となるアプリなどの設定を行います(後述)。

👉「kintone AI管理」画面はシステム管理者しか入れません。
👉「kintone AIを有効にする」のチェックを外して、各機能の「利用する」にチェックを入れても、その機能は利用できません。
👉ご利用はスタンダードコースかワイドコースを契約中の方に限ります。
👉モバイルからのご利用はできません。

※kintoneヘルプ>kintone AIにも詳しく説明されています。
※AI機能の有効化にあたっては、以下の利用規約をご確認ください。
kintone AI ラボ利用規約

検索AI

自分に必要な情報を検索しながら辿るのではなく、kintone AIと対話しながら、 回答(=ほしい情報)を得ることができるサービスです。
**「検索AI」は、昨年のCybozu Daysで「kintone AI アシスタント(β版)」として紹介された機能です。

検索AI(チャットボット)の作成

まずは専用チャットボットを作成する必要があります。
▼「検索AI」の「設定」のリンクをクリックして、「検索AI管理」画面を開き、「作成する」ボタンをクリックします。

検索AIの名前
専用チャットボットの設定画面が表示されます。
「新しい検索AI」をオリジナルの検索AIの名前に編集します(この検索AIの名前は、画面上部の「AI」アイコンをクリックした時にメニュー表示されます)。

基本設定(回答を生成するためのデーターソースの指定)
どのアプリのどのフィールドの情報をデータソースとするかを指定します(検索AIで設定が必須なのはここだけです)。

今回は3つのアプリを元に回答してもらいます。
【AI】顧客管理(営業支援パック)
【AI】案件管理(営業支援パック)
【AI】活動履歴(営業支援パック)

▼「システムプロンプト」
回答時に気を付けてほしい事やどんな感じ(トーン)で回答してほしいか…を設定します(省略可)。
(これは回答を受ける側の「好み」もあると思います。私は箇条書きに書いてある方が見やすいのでその旨をお願いしました。こちらもいろいろ試して回答の仕方がどう変わるかお試しいただきたいです)

プロンプトボタン省略可
プロンプトボタンを設定すると、ボタンをクリックするだけで、検索AIへの質問や指示を送信され、質問内容を入力する手間を省くことができます。よく利用される質問や指示を事前に設定することで、AIに不慣れなユーザーさんにもご利用いただけますね。

設定する場所(初期値:すべての画面に設置する
検索AI(kintoneの画面上部にある青い[AI]アイコン)をどの画面に設置するかを設定します。

アクセス権(初期値:すべてのユーザー
検索AIの利用者を、ユーザー、組織、またはグループで指定できます。
利用を許可したユーザーだけに、検索AIのメニューが表示されます。


さっそく検索AIに聞いてみた!

▼検索AI設定画面で設定した検索AI(チャットボット)のメニュー「案件情報」を選択します。

▼設定したプロンプトボタン「戸田ネットソリューションズ案件情報」が表示されるのでクリックしてみましょう(他の質問がある場合は「質問はここに入力します」欄に直接入力してください)。

▼質問欄に「戸田ネットソリューションズの案件情報を教えてください」と自動入力され、回答が表示されました。
顧客管理アプリから基本情報が、案件管理アプリから案件情報が、活動履歴アプリから商談経過が、横断的な情報が報告書のようにまとまって表示されました。参考情報のリンクがあるのも助かりますね。

検索AIが苦手なこと・得意なこと

検索AIには、苦手な事もあるようです。

▼例えば、「確度がCの案件を教えてください」と尋ねたところ
正確に回答されました。

次に、「確度がAランクの案件を教えてください」と尋ねたところ、本来2件のAランク案件があるのですが、「確度がAランクの案件は見つかりませんでした」と回答されました(「申し訳ありません」と最初に謝られましたが…)。

いろいろ試した結果、kintoneAIは「文系」が得意のようです。
ターゲットが複数あったり、件数などの数の合計を聞かれると急に新入社員さんのようにまごついてしまう事があるようです。
※ただし、質問(対話)を重ねていったり、質問の仕方(文章)を変えることによって、正しい回答が導き出されることもあります。

ここで挽回!!
ちなみに、弊社のプラグイン製品のお問い合わせ管理をデータソースとする検索AIがあったので、最近いただいたお問い合わせをそのまま質問欄に入力したところ、以下のような回答が返ってきました(こちらはベテランオペレーターのような回答ですね)。

検索AI まとめ

いきなり苦手な質問を投げかけても、上記のように最終回答を得られるとは限りません。検索AIのクセ?を理解して、上手く質問(プロンプト)して、いかにAIとの対話をスムーズに進めるかが、欲しい検索結果を正確に得るコツかなと感じました(対話の記憶は画面をリフレッシュすると消えてしまうようです(・・おばちゃんは他人事ではありません))
そして、アプリを作成するとき、この検索AIを利用することが想定されるアプリの場合は、設計段階で登録する情報を十分検討されることも必要かと思います(情報が整っていないとAIだって正しい回答が返せないですよね)。

アプリ作成AI

次にもうひとつのAI機能「アプリ作成AI」を試してみましょう!

▼こちらは検索AIのようなチャットボットの作成は必要ありません。
アプリの新規作成画面で、AIボタンから「アプリ作成AI」メニューをクリックすることで利用できます。

▼アプリ作成AIの画面が表示され「どんなアプリが作りたいですか?」と優しく親切にたずねてくれます。

▼「なんでも聞いてください」欄に、今回は「ワークショップ申込者用アンケートアプリを作りたい」と入力してみましたところ、↓のように詳細をヒアリングされました。

▼聞かれた事1.~3.に答えますと、さらにもっと突っ込んだ質問をされます。

▼2回のヒアリングの結果、新しいアプリの仕様を提案されました!

▼AIに提案された仕様で「この内容をフォームに反映」でもよかったのですが、せっかくなので、こちらからも注文をつけます。居住地は47都道府県からの選択にしてほしいこと、参加希望日の情報はいらない事を伝えてみました。
すると、居住地はドロップダウンで47都道府県を選択に変更され、参加希望日は削除されました。この仕様で満足したので「この内容をフォームに反映」をクリックします。

▼仕様(提案)通りのフォームができあがりました!(フィールドは縦一列に並んでいましたが、すこし移動しました)

ちょっと感動したこと

▼感動その①:フィールドコードが初期値ではなくフィールド名から推測される名前になっていること!

▼感動その②:アプリ名もそれなり(対話の中でのキーワードを利用した)の名前になっていること!

▼感動その③:ドロップダウンの選択肢も自動で入っていること!
(前回も書きましたが、この選択肢(特に都道府県など)手入力で正確に設定するのはとても面倒な作業ですよね!)

アプリ作成AI まとめ

アプリ作成AIができることまとめ
・AIとの対話で(ヒアリングに答えていくだけで)アプリが作成されます。
・AIがヒアリングで整理された要件に応じて、必要なフィールド(項目)を提案してくれます。
・AIに対して、提案された内容の修正や追加機能の提案を依頼したりできます。
・AIが提案した仕様は、ワンクリックするだけでフォームに反映されます。

アプリ開発AIを利用するメリット
アプリ作成の時間を大幅に短縮できます。
AIが作成したアプリをベースにして、フォームのレイアウトを調整したり、機能を拡張したりできます。
kintoneに慣れていない方や、アプリ作成の経験が少ない方でも、AIのサポートを受けながら、安心してアプリを作成できます。

例えば、あまり詳しくない業種のお客様のアプリを開発する場合、お客様からヒアリングしながら一からアプリを作成しなくても、お客様の要件をAIに伝えて、アプリ(のベース)を自動作成してから、自分たちで細かい調整をしていくことでより短時間でより精度が高いアプリ開発が実現するかと思います。

kintone AIは進化 系の機能ですので、これからどんな風に育っていくのか目が離せませんね。まだご利用でない方はこれを機に、このkintone AIをお試しいただき、あなたのkintone AIを育ててあげてください。

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