Excelライクにkintoneを使えるプラグイン「krewSheet」紹介 ~関数編~

kintone(キントーン)を利用するきっかけとして「Excelでの管理に限界を感じてきている」ということがよく挙げられます。
Excelは個人で管理するにはとても手軽で使いやすいのですが、チームで使い始めると以下のようなデメリットが見えてきます。

・Excelの同時編集が出来ない。
・同じようなファイルがいくつも作られどれが最新かわからなくなる。
・作った人しかわからないような関数やマクロが埋め込まれてメンテナンスができない。
・Excelファイルを開ける環境でないと仕事が出来ない。

こうした問題を解決するのにkintoneの出番です。
チームでのコミュニケーションに特化した豊富な機能と、マウス操作で簡単にアプリが作れる手軽さが喜ばれています。
ただkintoneを使っていて、Excelの条件書式や関数など使い慣れた機能が必要になるケースもやはりでてきます。

そのような場合は個別にカスタマイズ開発を行う必要がありますが、グレープシティ株式会社が昨年12月にリリースした「krewSheet(クルーシート)」はkintoneを利用しながら、まるでExcelのような画面表示と操作性を実現できます。

「krewSheet」はプラグインとしてkintoneにインストールしますが、使える機能はとても豊富です。
ご紹介したい機能は沢山なのですが今回は「krewSheet」を使ってkintoneの値を関数で計算する方法を試したいと思います。

Excelライクな一覧画面

krewSheetで利用するkintone一覧をカスタマイズ表示形式で作成後、krewSheetプラグインと紐づけます。プラグインのインストール方法はこちらのページを参考にしてください。

krewSheetプラグインの設定画面を見てみると、krewSheetはそれぞれの一覧に個別の設定が可能な様子です。
Excelだと値の条件などを別パターンで表示したい場合は別シートにしていましたが、krewSheetは一覧がExcelのシートのイメージでしょうか。
項目の追加も左のkintoneフィールド項目をドラッグする操作性で分りやすいです。

krewを設定するといつも使っているkintone一覧がガラッと変わりました。

IF関数を使ってみる

Excelライクなkintone一覧が出来上がったので、次はExcelのように関数を使って値を表示させてみます。
システム39などで開発を行うとよく言われるのが「kintoneにはIF関数ありますか?」です(笑)

<追記>
2020年1月のアップデートで、kintoneの計算式でIF関数が利用可能になりました。詳しくはこちらのブログをご覧ください。

krewSheetを使うとIF関数も簡単に設定ができるので、例えば以下のシナリオでIF関数の設定をしてみたいと思います。(もちろんIF関数以外にも様々な関数が利用可能です!)

案件管理アプリに顧客別の製品売上金額が登録されているとします。
この売上金額が30万円以上の場合は、手当として1%を担当営業に支給するためにIF関数を使って支給額を表示する列を組み込みたいと思います。
設定はkrewSheetプラグインの設定画面で行います。

追加した数式フィールドに関数を使って計算式を組み込みます。
Excelで言うリボンエリア(私がExcel覚えたての昔々はツールバーなんて呼んでました。)にある「列設定」ボタンをクリックすると関数を組み込む画面が表示されました。

次に数式を入力する画面が下記のものです。
1の項目を使って2のエリアに数式を入力します。
ここで使う1の項目ですがkintoneのフィールドコードが表示されるので、事前にkintoneの方でフィールドコードは分かりやすいものに変更しておく方が作業が進めやすいです。

数式が設定出来たら、あとは列名を「手当」と変更して、値はカンマ区切りで表示するよう設定したら完璧です。

kintoneでは関数を使った計算が可能ですが、Excelで利用できる関数のほんの1部だけでした。
krewSheetによってExcelとほぼ同等の関数が利用できるのでわざわざExcelでデータの再加工する必要が無くなります。
これはkintoneの利用価値の向上と業務のスピード化が図れます。

合計金額フィールド1つを取っても、利用する担当者によって計算したい値が様々な場合、一覧で手軽に値を求められるのとても便利ですね。

注意したいのが、初期設定では「数式の計算結果は画面表示のみ」ということです。数式列とは別の計算結果保存用のフィールドを指定することで計算結果をkintoneに保存することができます。

条件書式も設定

krewでは、Excelのように色を使った条件書式も設定することができます。
今回は、案件管理アプリの合計金額の値が空白になっているセル背景に色を付けて表示するよう設定してみます。

条件書式の設定画面もExcelのものとほぼ同じです。
ただ、Excelの場合対象の範囲指定を誤ると正確に条件書式が反映されませんがkrewSheetは列全体が必然的に範囲指定されるので安心です。

krewSheetの条件書式を反映すると空白箇所が赤色になりました。
色付けをすることによってより目に止まりやすく、チェック漏れが無くなります。

 

弊社では提供している初回開発無料の定額39万円でkintoneアプリを開発する「システム39」でも、このkrewSheetの設定支援を行っております。kintoneの導入やアプリ開発でお困りな方は、お気軽にご相談ください。

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