速報!kintoneおばちゃんの
【2025年10月kintoneアップデート情報 】
AI追加機能 ・国際化・ファイル読み込み

こんにちは!ジョイゾーのkintoneおばちゃんです。
暑くて長かった夏がやっと終わって、一気に秋の気配が高まってきました。
さて、このところ毎月、「新機能がてんこ盛り!」と騒いでいるおばちゃんですが、10月のアップデートもAI機能が3つも追加されまして、その他にも「そう来ましたかー!」という機能がいくつもあります!
ちょっと長くなりましたが、ご一緒にご確認いただけましたら幸いです。

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kintone 10月の主なアップデート

【AI機能】
レコード一覧分析AI:レコード一覧上のデータを元に分析や要約ができます
kintone MCPサーバー:kintone MCPサーバーでアプリ設定情報の更新と添付ファイルダウンロードが可能になります
検索AI:モバイルアプリ(iOS/Android)から利用可能になります

【国際化】
イギリス式の日付表記「 DD/MM/YYYY(日月年の順) 」に対応されます
数値の小数点「カンマ」表記に対応されます

【ファイル読み込み】
既存のレコードを上書き(更新)するかどうかを明示的に指定する設定項目が追加されます
ファイル読み込みをやり直す際に、前回の設定が引き継がれた状態で再開できるようになります

【開発基盤】
フロントエンド基盤の刷新(「ファイルから読み込む」画面)

▼その他のアップデートは公式サイトをご確認ください。
2025年10月版 主なアップデート

まとめ

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これまでのアップデート情報

【AI機能】レコード一覧分析AI:レコード一覧上のデータを元に分析や要約ができます

kintone AIラボにまたもや新メニュー追加です。
レコード一覧上のデータをAIで分析や要約ができる機能が追加されます。
「情報をどれだけ蓄積しても『次の一手』が見えてこない」と、昔お客様に嘆かれて当惑したことがあります。確かにレコード一覧を眺めるだけではなにも見えてきません。
新機能で提供された「レコード一覧分析AI」は、レコード一覧の個々のレコードデータを参照し、トピック分析、特徴的なレコード抽出、要約文章の作成などを行ってくれます。例えば、アンケートやお問い合わせ一覧のデータから顧客ニーズの分析や改善ポイントを得たり、商談記録や日報データを組み合わせて、月次報告書を作成したり、案件や担当者ごとの活動概要レポートをまとめる・・なんてことができるわけです。
AI機能を通じてkintone内のアプリに集約した情報から『次の一手』につながる新たな気づきやアイディアを手軽に得ることができるようになります。

この機能を利用するためには

▼kintoneAI管理>kintoneAIラボ>レコード一覧分析AIにチェックを入れます。

kintone レコード一覧分析AI

▼枠内の小さな歯車(設定)マークから、この機能の対象となるアプリとこの機能を利用できるユーザーを選択します(前回のアップデートから追加されたこの設定画面をすぐに忘れてしまいます。デフォルトが、対象アプリは「すべてのアプリ」ですが、利用ユーザーは誰もいませんので設定しないと機能が使えません)

kintone レコード一覧分析AI

分析の対象

分析の対象となるのは、レコード一覧上に表示されているレコードです。なので予め対象となるレコードを絞り込んで一覧内に収めておく必要があります。
アクセス権評価も反映されるため、その利用者が閲覧可能なデータの範囲で分析が行われます。

👉AIからの回答内には該当レコードへのリンクが表示され、レコード詳細を開いて確認することができるようになっています。

👉現時点では分析の対象にテーブルフィールド、添付ファイルフィールドは含まれません(2025/10/12現在)

お試し例

▼出ました!「レコードを分析」ボタン!(この位置はカスタマイズやプラグインで、既存のボタンを配置されている方も多いのでは…)

※もちろん、設定したユーザーが対象アプリを開いた時のみ表示されます。

kintone レコード一覧分析AI

▼クリックすると右側にこんなAI画面(小画面)が現れました。

kintone レコード一覧分析AI

分析結果

では、さっそく小画面の分析ボタンをひとつずつクリックして分析結果を見て行きましょう。

要約レポート作成
表示されているレコードの全体像や主要なポイントが要約されます。
▼データを当月で絞り込んだ上で要約すると、バラバラの活動履歴が顧客ごと、案件ごとにまとめられるので、月例報告用のデータとして活用できそうですね。

kintone レコード一覧分析AI

特徴およびトピック分析
表示されているレコードが分類され、トピックがまとまります。
▼バラバラの案件レコードがカテゴライズ→分析されますので、全体→各カテゴリーごとの分析レポートを一目で確認することができます。

kintone レコード一覧分析AI

注目レコード抽出
対象レコードの中から特徴的な傾向を示すレコードが抽出されます。
▼特徴的な案件を状況ごとに分類し分析してくれるので、特定案件の傾向を把握することができます。

kintone レコード一覧分析AI

自由な分析(チャット欄の利用)>
チャット欄からAIに自由に指示を与えることができます。業務の用途や知りたいことにあわせてより柔軟にレコードデータを分析できます。
▼長期化している案件について聞いてみました。

kintone レコード一覧分析AI

【AI機能】kintone MCPサーバー:kintone MCPサーバーでアプリ設定情報の更新と添付ファイルダウンロードが可能になります

先月のアップデートで衝撃的デビューを飾ったkintoneMCPサーバーが、さらなる進化です!
先月は、この新機能により生成AI(Claude)と会話しながら、アプリにデータを登録したり、データの情報を確認できることをご紹介しました。
今月のアップデートでは、さらにMCPサーバーを介して、アプリ設定情報を更新したり添付ファイルのダウンロードが可能になります。

▼【おさらい】先月初お目見えのkintoneMCPサーバーについてのおさらい
【AI機能】生成AIと連携できるkintone MCPサーバーの提供を開始
GitHub>kintone MCPサーバー

kintone MCPサーバー

今月追加されたアプリ設定の取得と更新(上図赤枠に追加)

  • フォームのレイアウトを取得する
  • アプリの一般設定を取得する
  • アプリの設定の運用環境への反映状況を確認する
  • 動作テスト環境にアプリを作成する
  • アプリの設定を運用環境へ反映する
  • アプリの一般設定を変更する
  • フィールドを追加する
  • フィールドの設定を変更する
  • フィールドを削除する
  • フォームのレイアウトを変更する

この機能を利用するためには

kintone MCP サーバーの最新バージョンの「kintone-mcp-server.dxt」をClaude Desktopの拡張機能にインストールします。すでにインストール済みの方はClaudeの同ファイルを置き換えます。

▼kintone MCP サーバーの最新バージョンのダウンロードや更新情報は、 mcp-serverのReleasesから入手できます。
(「利用可能なkintoneの操作は順次追加予定」との事です)

kintone MCPサーバー

▼Claude Desktopの拡張機能にインストール(または置き換え)します。

kintone MCPサーバー

お試し例

▼さっそく、案件管理アプリに客先の住所情報フィールドを追加してもらいましょう。

kintone MCPサーバー

▼Claude(生成AIツール)にお願いしてみます(アプリ名やアプリIDでも大丈夫かと思いますが、同じ「案件管理」というアプリがテスト環境にいくつかあったので念のためURLをいれました)
「合点承知!」とばかりに追加作業が始まります。

kintone MCPサーバー

▼「住所データ」の追加という漠然としたリクエストに対し、必要なフィールド構成を提案してくれます。

kintone MCPサーバー

▼1ステップごとに「拒否」「常の許可」「一度だけ許可」と確認ボタンが表示され、異議(他のリクエスト)があれば返信で返すこともできます。

kintone MCPサーバー

▼住所データの各フィールドの追加が完了したようです。

kintone MCPサーバー

▼フォームを開くと、追加フィールドの配置(レイアウト)については何もリクエストしなかったにも関わらず、いい感じの位置にいい感じの順序で新しいフィールドが整然と並んでいました(ちょっと感動)

kintone MCPサーバー

※AIラボは、スタンダード/ワイド契約者のみという利用制限があります。しかし、AIラボの「アプリ作成AI」がなくても、こちらを使えば同じようにAIと対話しながらフォーム作成を進めたり設定内容を変えたりすることが(本当にノーコードで)可能になります。

👉添付ファイルのダウンロード
こちらにつきましてはファイルのダウンロード先を予め環境変数に設定する必要があります。詳細は別の記事で詳しくご紹介させていただきます。

▼ダウンロード先の設定がないとAIも困っちゃっています。

kintone MCPサーバー

【AI機能】検索AI:モバイルアプリ(iOS/Android)から利用可能に

iOS版およびAndroid版のkintoneモバイルアプリで、4月からkintone AIラボにて提供中の「検索AI」で作成されたチャットボットが利用可能になります。今後は、モバイル環境からもAI機能を活用することができますね。
「検索AI」について詳しくは2025年4月版のアップデート情報をご覧ください。

👉この新機能の利用には、モバイルアプリのアップデートが必要です。
アップデートの配信は、10月中を予定されています。
アップデートの配信を確認後、改めてご紹介させていただきます。

【国際化】イギリス式の日付表記「 DD/MM/YYYY(日月年の順) 」に対応

アプリやスレッド等で表示される日付や日時について、新たに「DD/MM/YYYY(日月年の順)」表記に対応されます。この表記は『イギリス式表記』と呼ばれ、東南アジアや中南米の国々でも広く利用されているのだそうです。
(慣れていないと日付や時間の表記はちょっとしたストレスですよね)
今後は、これらの地域のユーザーでも、普段扱い慣れている日付表記でkintoneのデータ入力や閲覧ができるようになるというわけですね。

▼各言語表記 例

kintone 【国際化】イギリス式の日付表記「 DD/MM/YYYY(日月年の順) 」に対応

※こちらの変更は、言語設定が以下の場合に適用されます。

  • Webブラウザーの設定に従う」かつブラウザで以下の言語を選択している場合(名称や表記等はブラウザにより異なります)
    • スペイン語
      ※ただしスペイン語(アメリカ合衆国)およびスペイン語(メキシコ)を除く
    • ポルトガル語(ブラジル)
    • タイ語
    • 英語(オーストラリア)、英語(イギリス)など
  • 直接以下の言語を選択している場合
    • ポルトガル語(ブラジル)
    • タイ語

▼【おさらい】言語設定はkintoneのどこでするんだっけ?って思った方はこちら(ご自身の)プロフィール画面です。
👉言語設定を変えるときは、項目の場所や保存ボタンを位置を覚えておかないと、この画面表示(項目名・ボタン名)も変えた言語に変わるため迷子になりそうでしたw

kintone 【国際化】イギリス式の日付表記「 DD/MM/YYYY(日月年の順) 」に対応

👉ファイル読み込み機能にも対応されます!
読み込み設定時に、ファイル内の日付データがどの表示形式であるか(YYYY/MM/DD、MM/DD/YYYY、DD/MM/YYYY)を選択できるようになります(デフォルトの日付形式は、そのユーザーの設定言語に応じて選択されます)
➡【公式サイトより】ファイル読み込み機能への対応について、2025年10月版のアップデート内容として紹介していましたが、対応が延期となりました。(2025年10月6日 追記・修正)

【国際化】数値の小数点「カンマ」表記に対応

アプリで表示される数値や計算結果について、新たに小数点の「カンマ」表記が対応されます。スペイン語やポルトガル語などを利用する地域では、数値の表記として、「カンマ」が小数点「ピリオド」が桁区切りとして用いられのだそうです(これまで、該当地域のkintoneユーザーは、「カンマ」と「ピリオド」が逆で混乱されたでしょうね。金額の表記を見違えると大変な事ですから・・)
日付表記と同様、今後は、これらの地域のユーザーでも、普段扱い慣れている数値表記で安心してkintoneのデータ入力や閲覧ができるようになります。


▼ほんとに逆なんですね!?

kintone 【国際化】数値の小数点「カンマ」表記に対応

※この変更は、言語設定が以下の場合に適用されます。

  • 「Webブラウザーの設定に従う」かつブラウザで以下の言語を選択している場合(名称や表記等はブラウザにより異なります)
    • スペイン語
      ※ただしスペイン語(アメリカ合衆国)およびスペイン語(メキシコ)を除く
    • ポルトガル語(ブラジル)
  • 直接以下の言語を選択している場合
    • ポルトガル語(ブラジル)

👉こちらも、ファイル読み込み機能にも対応しています。読み込み設定時に、ファイル内の数値の小数点の扱いが「ピリオド」であるか「カンマ」であるかを選択できるようになります。デフォルトの設定は、そのユーザーの設定言語に応じて選択されます。
※【公式サイトより】ファイル読み込み機能への対応について、2025年10月版のアップデート内容として紹介していましたが、対応が延期となりました。(2025年10月6日 追記・修正)

【ファイル読み込み】既存のレコードを上書き(更新)するかどうかを明示的に指定する設定項目が追加されます

読み込むレコードを追加したいのか、既存レコードに上書き(更新)したいのかを宣言する項目が追加されます。これまでは、アプリのフィールドとファイルの列を対応付ける際に「一括更新のキー」を指定することで、レコードを上書き(更新)するかどうかを決定する形式でしたので、初心者の方にはわかりにくかったですよね。

 ▼これまでの「ファイルから読み込む」画面

kintone 【ファイル読み込み】既存のレコードを上書き(更新)するかどうかを明示的に指定する設定項目が追加

      

▼新しい「ファイルから読み込む」画面
段階的に選んで(設定して)いく形式ですので初心者には優しいですね。

kintone 【ファイル読み込み】既存のレコードを上書き(更新)するかどうかを明示的に指定する設定項目が追加

▼「レコードの更新と追加」を選択した場合にのみ、更新キーとするアプリのフィールドと対応するファイル内の列を指定する設定項目が追加で表示されます。
「レコードの更新と追加」を選択した場合、更新キーの設定を忘れると下のようなエラーが注意されます(設定忘れや勘違い設定で既存のレコードを壊す心配が減りますね)

kintone 【ファイル読み込み】既存のレコードを上書き(更新)するかどうかを明示的に指定する設定項目が追加

【ファイル読み込み】ファイル読み込みをやり直す際に、前回の設定が引き継がれた状態で再開できるようになります

ファイル読み込みの際、読み込み完了後に読み込まれなかった行が存在する場合、「読み込まれたファイル」画面に、ファイル読み込みをやり直すボタンが表示されるようになります(これは嬉しい!!)
このボタンから対象のアプリの「ファイルから読み込む」画面を開き、修正したファイルを選択すると、前回の設定内容が引き継がれた状態で設定作業を再開することができます(これまで、ファイルのアップロードをやり直すたびに溜息をつきながらやっていた文字コードの設定やアプリのフィールドの対応付けの設定などが省略できます)

▼新しい「読み込まれたファイル」画面
読み込まれなかった行が存在する場合、読み込みをやり直すボタンが表示されるようになりました。

kintone【ファイル読み込み】ファイル読み込みをやり直す際に、前回の設定が引き継がれた状態で再開できる

▼「ファイルから読み込む(設定作業やりなおし)」画面
修正したファイルを選択すると、前回の設定内容が引き継がれた状態から設定作業を再開することができます。

kintone【ファイル読み込み】ファイル読み込みをやり直す際に、前回の設定が引き継がれた状態で再開できる

👉同様の機能を2021年12月から提供されていましたが、新しいファイル読み込み方式への移行に伴い、2024年12月以降は利用できない状態となっていました。今回のアップデートにより、利用できるようになります。

【開発基盤】フロントエンド基盤の刷新(「ファイルから読み込む」画面)

上記の画面ショットでお気づきのように「ファイルから読み込む」画面のフロントエンド基盤が刷新されました(個人的にはkintoneっぽさが薄れてきた感じがしますが、これもトレンドなんでしょうかねw)

まとめ

最後までお付き合いいただきありがとうございました。
10月のアップデートも本当にてんこ盛りです。
新機能のほとんどは、すぐにでも活用したい!お勧めしたい!機能です。
誰かがどこかで待ち望んでいた機能を、開発者の方がどこかでキャッチアップして下さっていることを実感しました。

kintone 10月アップデート

これまでのアップデート情報

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