⚪︎kintone導入前はどのような形で業務をされていましたか？

当社は野球合宿や海外野球ツアーなどの野球ビジネスを祖業とし、現在では野球のみならずバスケットボール、ラグビー、サッカー、バレーなど多様なスポーツ種目を対象に、留学からスクール運営、イベント企画まで幅広いサービスを展開しています。
kintone導入前の案件・顧客の管理はExcel中心、稟議も口頭承認が多かったです。
当時の社員数は20人にも満たず、お互い顔が見える会社規模だったので、こうした緩やかな管理体制でも業務は回せました。
大きな転機となったのは支店網の拡大です。
東京本社に加え、横浜、大阪とオフィスが増え、関東外の拠点を含めた管理体制の構築が急務となりました。
加えて、情報を整理された状態でデータベース化し、効率的にアクセスできる顧客情報の管理システムが未熟であったため、長年の事業活動で数千件にのぼる顧客情報を蓄積してきたにも関わらず、経営判断に資する資産として十分に活用できていませんでした。

• 口頭承認やExcel主体の運用から、部署・地域横断的な業務フローの標準化および顧客・案件情報の一元管理体制への転換が求められた
• 情報を整理された状態でデータベース化し、効率的にアクセスできる日報管理の仕組みが欠如していた
• 膨大な顧客情報という資産が未整理のまま蓄積され、経営品質の向上に十分に活かせない状態だった

• ワークフローがkintone上で構築され、効率的な管理体制が整備された
• 週次会議での売上・粗利・生徒数などの指標が具体的な数値として可視化できるようになり、経営データのファクトベースでの共有が実現した

◯kintone導入を行った結果、どのような業務改善が図れましたか？

稟議や経費処理から領収書・見積書の発行、人事評価計算に至るまで、ほぼすべての業務プロセスがkintone上で一元管理されるようになりました。
現場から上がってくる売上・粗利・生徒数などの指標数値は週次会議で可視化され、管理職層は従来よりも高い粒度で各事業の現状を把握できるようになりました。

◯ジョイゾーサポートによるkintone導入から数年を経て、再度ジョイゾーに依頼したのはなぜですか？

実は当社ではMA（マーケティングオートメーション）の導入を進めていました。
その運用には顧客対応履歴が適切にデータベース化される必要があるのですが、顧客対応履歴の記録作業において、「案件管理アプリ」と「日報アプリ」の2つのアプリへの二重入力が発生していました。
この煩雑さから対応履歴の入力が疎かになり、結果的にMAに必要なデータ蓄積が進まないという悪循環に陥っていたのです。

この課題を解決するため、kintone導入時「システム39」で支援をしていただいたジョイゾーさんの「システム109」プランを活用し、kintoneのJSカスタマイズを依頼しました。
多岐に渡る当社の事業形態に適合する使い勝手の良いシステムを構築するには、プラグインなどの既存サービスだけでは不十分で、ジョイゾーさんによる専門的なJSカスタマイズが必要だったのです。
開発の結果、スポーツ種目ごとに運用されていた複数の案件管理アプリから、顧客対応履歴を担当者別・日別に自動集約し、ボタン一つで日報アプリに登録できる機能を実装しました。
これにより案件管理アプリに記録さえすれば日報への入力は自動化され、二重入力の手間が解消された結果、日報作成の効率が大幅に改善され、対応履歴の記録率が向上しました。

なお、今回の開発では「社員マスタアプリ」「日報アプリ」を開発しました。
社員マスタアプリには社員番号や氏名などの基本情報を登録し、各種データと連携させる基盤としました。

◯現在のkintoneの運用状況

kintoneは当社の業務基盤として定着しています。
「整理された情報こそが本当の情報」という事実をkintoneを通じて改めて実感することができました。

また、全社員が使用する日報アプリをはじめ、人事評価や案件管理など、事業運営の中核業務がすべてkintoneに集約されています。
多様な業態に合わせて臨機応変に合わせたシステムを実現できるカスタマイズ性と、IT専門家でなくても扱えるわかりやすさを兼ね備えたkintoneは当社にとって、理想的なツールと言えます。

社内のkintone開発チームは現在3名体制で、少数精鋭でのスキルアップを重視しています。
先生のような立場で伴走して下さるジョイゾーさんのおかげでkintone開発チームのスキルは着実にアップしつつあり、kintoneへの理解が深まることで応用力も生まれ、自分たちで改善策を構想するまでになりました。

◯ジョイゾーを選択したポイント

ジョイゾーさんに相談すれば、ほぼ確実に解決策を提示して頂けるのがとても心強いです。

kintone自体のみならず、様々な会社のプラグインに精通しており、自社の商品を超えて提案をしてくださる知識の幅が大変信頼できます。
こちらの疑問点をすべて達成感に変えてくれるプロとお話するのは本当に「楽しい！」の一言に尽きました。また、開発いただいたアプリを社内でいじっている過程で起きたトラブルにも迅速に対応してくださるので、とても助かっています。

◯打ち合わせにおいて、Zoomの対応にどのような印象を持たれましたか？

ジョイゾーさんとの打ち合わせはオンラインと対面の両方でした。
オンラインミーティング中にリアルタイムで開発作業も行われますが、違和感もなくスムーズでした。

◯今後のkintone利用の展望

当社の事業範囲はコロナ禍前より拡大し大きく変化ました。
プレイヤー向けサービスだけでなく、ファン向けの商品開発やプロ野球選手のトークショー、大会運営なども手掛けるようになりました。これに伴い業務量と業態のバリエーションが増加する中、kintoneは今後も当社の成長にとって力強い足場であり続けると思います。